« 臭い物には蓋の教育再生会議緊急提言 | トップページ | 体罰を推奨する市議会議員について »

2006年11月29日 (水)

大本営発表と既得権益を擁護する読売の文系記者様

大本営発表と既得権益を擁護する読売の文系記者様

バイオ燃料の実用化・普及は今後の農業政策にとって大きな柱の一つだ。にもかかわらず、それを【…が主目的だ。農業振興策ではない】とは農水省と他の省庁での足の引っ張り合いを助長し、石油業界をはじめとする既得権益を擁護する観点である。報道機関の「社説」として何とも稚拙だ。関連記事「バイオマス実用化には横断的組織が必要 http://houdoukihon.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_5990.html 」を参照願いたい。

社説は【農水省は「地域活性化や雇用確保や所得向上につながる」という。だが、それは本来の目標ではない】と切り捨てるが、若者を引き付けられない地方にとっては地域活性化・企業誘致・雇用拡大の目玉となり得る。あえて主目的を挙げるとすればそれは「地球温暖化防止」ではなく「エネルギー自給率の向上・地下資源依存の産業構造からの変革」だ。

現在の農業政策が【世界に通用するブランド農作物を増やす】事に注力しているかどうかは存知上げないが、ブランド農作物は言ってみれば贅沢品で、景気が悪くなれば売れなくなり、貧困国の需要も少ない、経済的には弱い商品だ。そこにバラマキ型政策をしていても強い商品は作れまい。

【これに立ち向かう間に、燃料電池自動車が普及するかもしれない。すでにハイブリッド車の利用は拡大している。そうなれば、大量のバイオ燃料は必要ないということにもなりかねない】も随分悲観的だ。燃料電池は有力だが燃料は気体でエタノールより更に高いハードルがある。ハイブリッド車も燃料を使う。E100対応車を減税などで早くから普及させておけばよい。

特大風呂敷を広げ、民間と地方自治体、【関係省庁が協力して、多様な課題を着実に解決していくことが大切だ。】

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20061125ig91.htm
11月26日付・社説(2)
 [バイオ燃料]「農業の振興が目的でない」
 自動車でのバイオ燃料活用は地球温暖化防止が主目的だ。農業振興策ではない。それを忘れてもらっては困る。
 農林水産省が、植物を原料とするバイオエタノールの国内生産量を、年間のガソリン消費量の1割に相当する600万キロ・リットルへと増やす数値目標を打ち出した。
 現在の年間国内生産量は、わずか30キロ・リットルに過ぎない。15年以上も先の目標だが、桁(けた)が違う。このため、経済産業省は「過大」と批判している。
 果たして実現の可能性はあるのか。農水省は具体的に道筋を示すべきだ。
 政府は昨年、地球温暖化対策の柱となる「京都議定書目標達成計画」を閣議決定している。バイオ燃料については、2010年度に原油換算で50万キロ・リットルを輸入または国内生産する計画だ。
 農水省の国産目標は原油換算すると360万キロ・リットルにも上る。この計画より、はるかに多い。
 原料の候補には、休耕田を活用したイネ栽培など、効率的に進めれば期待が持てるものもある。実際、稲わらからエタノールを効率的に生産する技術開発に挑む自動車会社もある。
 だが、テンサイやサトウキビなど競争力のない作物の保護策に利用されれば、世界に通用するブランド農作物を増やすという農業政策をゆがめかねない。
 もちろん、自動車などの輸送燃料の石油依存を減らす努力は大切だ。今は、ほぼ100%が石油で動いている。総使用量も、ほとんど減っていない。
 政府は現在、「京都議定書目標達成計画」に沿って、バイオ燃料の導入に取り組んでいる。
 バイオエタノールや、バイオ合成燃料をガソリンに混合したり、植物油からバイオディーゼル燃料を作ったりする。だが、課題が山積している。
 国内外で安い原料を調達するには、どんな方策があるか。燃料の製造と供給体制をどう整えるか。バイオ燃料で効率的に動く自動車をどう普及させるか。
 これに立ち向かう間に、燃料電池自動車が普及するかもしれない。すでにハイブリッド車の利用は拡大している。そうなれば、大量のバイオ燃料は必要ないということにもなりかねない。
 技術は常に進歩する。それを考慮することなしに、一つの方向だけに力を注いでいては、柔軟な対応ができない。
 大風呂敷を広げるのではなく、関係省庁が協力して、多様な課題を着実に解決していくことが大切だ。
(2006年11月26日1時19分  読売新聞)

|

« 臭い物には蓋の教育再生会議緊急提言 | トップページ | 体罰を推奨する市議会議員について »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/183613/4352259

この記事へのトラックバック一覧です: 大本営発表と既得権益を擁護する読売の文系記者様:

« 臭い物には蓋の教育再生会議緊急提言 | トップページ | 体罰を推奨する市議会議員について »