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2006年12月 6日 (水)

サービス残業合法化-ホントにいいのか

【企業の収益は間違いなく「社員のもの」から「銀行・株主のもの」に移った。それで良いのか! サラリーマン諸君!】と問題提起する新聞記者。『良い訳無い!』と思いつつ「仕方ない」と半ば諦めている私たち。若く志し高い優秀な人から海外逃亡を始めるだろう。いや既に始めている。諸般の事情で国内にとどまるしか選択肢のない大衆は冷や飯喰らい。日本人には伝統的に私財をなげうってでも村民の安全・安心を守る志がある、と思うのは幻想だろうか

2件目は『長時間労働酷書(日本労働弁護団)』で【家庭や健康が破壊されている現状を報告】している。
堀浩介弁護士は「厚労省は制度導入の前に人間らしく働く環境を整えるべきだ。長時間労働で悩む人はぜひ相談してほしい」と述べた。

長時間労働と共に精神的抑圧を取り除く事も重要だ。「嫌なら辞めればいい」は使用者側の論理。希望退職では優秀な人材から辞めていった。その反省あってか、企業は「他では通用しない」様に飼い慣らしてきた。準備相整いまして「有給残業廃止」「残業は自己責任、本人の勝手」を合法化。正当な対価を支払わずに労働力を得る。

「一人が仕事で倒れたら、職場全体が病的状態」な事を知ってほしい。大丈夫と思っていてもなるまで解らないのが病気の怖さだ。倒れてからでは遅い。「仕事が趣味」の人は最も注意が必要。知らぬ間に限界突破してますよ。

記事は2本とも毎日。企業は社員・製品・サービスを通じて、社会貢献する事に存在意義がある。目先の利益にとらわれずに、「後世に名を残す企業」を目指してほしい

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061205k0000e070057000c.html
大きな声では言えないが…:「ただ働き」の合法化=牧太郎
 生来の怠け者だが「ほとんどサービス残業の日々」を送ったころもある。
 20代後半から5年間の警視庁捜査2課担当の事件記者時代。朝5時半には自宅に車が迎えに来て、刑事さんの家を“朝回り”。昼間は記者会見、庁内取材、一流企業のトップから総会屋さんに至るまで、直撃面談して記事を書く。“夜回り”を終え自宅に戻るのは午前1時。クタクタだった。
 「残業手当で家が建つナ」と学生時代の友人は冗談を言ったが、これは大いなる誤解。残業代は“打ち切り”だった。まともに残業代を払うと労働基準法に違反する「過酷な勤務」になってしまう。まあ特異な職業を選んだのだから仕方がない。
 しかし、昨今は「誰でも、どんな職場でも」サービス残業である。有形・無形の圧力で、労働者に残業申請をしないように仕向ける。例えば、タイムカードで定時に退社したように処理した後、従業員が自主的に残って働いているよう見せかける。「残業は認められない。でも仕事は完了してくれよ」。仕方なく仕事を家に持ち帰る。
 構造的な「賃金不払い」である。過労死、過労自殺の遠因にもなり、家に仕事を持ち帰る最中に情報漏えい事件が起こることもある。
 裁量労働制というやり方もある。成果主義で仕事の成果に対して報酬を払う(例えば年俸制)が、「勤務時間管理」を一切しない。つまり「残業」という概念自体が存在しないのだ。
 もっと露骨なのは管理職に昇進させる方法。「管理職は労働基準法に定める労働時間などの規定の適用を受けない」という規定を悪用?して名目だけの管理職に昇進させ、少額の管理職手当と引き換えに残業手当をカットする。20代の管理職があちこちで生まれる。
 それだけではない。「ホワイトカラー・エグゼンプション」と称して日本経団連は「年収400万円以上のホワイトカラー労働者を労働時間の管理対象外とする」と主張する。サービス残業の合法化?
 06年7月、OECD(経済協力開発機構)までが「日本は貧困層の割合が最も高い国の一つになった」と懸念している。05年の民間企業の平均給与は436万円。前年を2万円下回った。そして「ただ働き」の時代がやってくる。
 企業の収益は間違いなく「社員のもの」から「銀行・株主のもの」に移った。それで良いのか! サラリーマン諸君!(専門編集委員)
毎日新聞 2006年12月5日 13時12分

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061205k0000e040051000c.html
労働酷書:不払い残業120時間 日本労働弁護団まとめる
 100人の職場で常時20~30人が病欠(大手電機・35歳男)、月1万円の管理職手当で120時間の不払い残業(ベンチャー企業・20歳男性)……。長時間・過重労働問題に取り組む日本労働弁護団(宮里邦雄会長)が初めて「長時間労働酷書」(06年度版)をまとめた。厚生労働省が導入を検討する自律的労働時間制度(日本版ホワイトカラー・エグゼンプション)が注目を集める中、「長時間労働こそまず是正されるべきだ」と訴える。
 酷書は、労働基準法の労働時間制限(1日8時間など)の規定を除外するホワイトカラー・エグゼンプションが「自由度の高い働き方」などとされていることに対し、仕事量の多さで残業せざるを得ない現状をアピールするため作成した。内容は同弁護団に寄せられた長時間労働に関する相談内容や、政府の統計データなどから、長時間労働の現状と理由を説明している。
 酷書では、20~40代の男性の4人に1人が週60時間以上働いていることや、残業が多い労働者の8割が「時間内に片づかない仕事量」を原因に挙げていると指摘。また、実例では「午前7時~午後11時の勤務。職場の離婚率は90%」(スーパー・27歳男)、「残業が月80時間。辞めたいと言うと代わりを探せと言われた」(保育士・20代女)など家庭や健康が破壊されている現状を報告。さらに「月100時間以上の残業。過少申告を強制され、多いと無能とみなされる」(電機・40代男)、「月120時間の残業でうつ病になり、退職を強要された」(広告・40代男性)などの事例も紹介している。
 堀浩介弁護士は「厚労省は制度導入の前に人間らしく働く環境を整えるべきだ。長時間労働で悩む人はぜひ相談してほしい」と話している。酷書は5日午後6時半から日比谷野外音楽堂で開かれる同制度に反対する全国集会で無料で配布。その後、1部100円で販売する。問い合わせは同弁護団(03・3251・5363)へ。【東海林智】
 ◇ことば…【自律的労働時間制度(日本版ホワイトカラー・エグゼンプション)】 exemptionは免除、除外の意味。労働基準法に基づく労働の時間規制(1日8時間など)を除外し、成果などをもとに賃金を支払う制度。米国の同制度をモデルにしており、年収など一定の要件を満たす労働者を対象に導入を検討。本人の裁量で例えば繁忙期には連続24時間働き、そうでない時は1時間勤務なども可能になる。一方、時間規制がないため、どれだけ働いても残業代は一切支払われない。米国では当初、高所得者のステータスシンボルのように扱われたが、現在はファストフード店の副店長レベルまで適用範囲が拡大されている。
毎日新聞 2006年12月5日 12時26分

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