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2007年3月 1日 (木)

自前の「安全宣言」で安心できるのか

 言うまでもなく「不二屋」の話である。直営・フランチャイズ店関係者や従業員の方には耳の痛い話だろうとは思うが、正直、安心して購入することはできない。先に明らかになった数々の企業欠陥に対して、どの様な対応策をとったのか。『根底から生産体制が変わる』と言われても、少なくとも設備は従来のままであろうし、企業の体質は簡単に変えられない。
 一方的に安全宣言を出したものの、少なからぬ人に受け入れられなかった、そして今も受け入れらていない例に『アメリカ産牛肉』がある。アメリカ政府要人が安全性を強調すればするほど、その主張がむなしく感じられたものだ。今では豚肉を含め、アメリカ産食用肉類を、私は敬遠している。
 
 ただ感情的に不信感を持っているというだけだと、お読みいただく方に失礼と思い、最近の報道及び不二家のホームページを改めて見直した。
 「新生不二屋」との印象を伝えようと努力しているのは分かる。しかし、残念なことに努力の方向をだいぶ間違えているようだ。
 
 不二屋では今回の信頼回復に当たって、二つの会議体を設けた。一つが『「外部から不二家を変える」改革委員会』そしてもう一つが『信頼回復対策会議』。そしてこれらを統括し、企業再生・信頼回復に向けた中枢組織として「改革推進本部」が設けられている。
 
 これらの人選を見ると、『「外部から不二家を変える」改革委員会』は、大学教授2名、弁護士3名、作家1名、(財)食品産業センター理事長1名の計7名。『信頼回復対策会議』は、大学教授1名、弁護士2名、消費生活コンサルタント(初めは前者の委員)1名の計4名である。
 
 残念なことに、これらの委員が製造現場の苦悩・苦労をどれだけ理解しているのか、が伝わってこない人選だ。そして、一連の不祥事を生んだ企業体質として「お客様を見ていなかった」ことを挙げている。一見尤もなのだが、ここに落とし穴がある。このまま「安全宣言」を出して製造販売を開始しても、まず間違いなく、類似した問題が発生するだろう。特に「安全宣言」から一息ついた頃が危ない
 
 製造業に従事していても、消費者としては自社製品を避ける人は多い。「知らぬが仏」の負の部分を知ってしまうからだ。昔はそれでも良かった。ブランドイメージだけで物が売れた。ペコちゃんが可愛いから不二屋のケーキを待ちわびる人も多い。5円玉・10円玉握りしめて駄菓子屋に行き、店先で土埃にまみれたようなお菓子を喜んでいる時代なら良かった。
 
 今回の不祥事のあと一連の報道で、いわゆる害虫や小動物が生菓子工場を駆け回っていたことも伝えられている。その当時、製造に直接携わっていた人々は、進んでその製品を口にできただろうか。目の前の製品に愛着があっただろうか。愛着があれば、床に落とした製品を再びラインに戻すことはしない。
 
 「愛国心」と一緒で、いくら「愛せ」と教育したところで、製品への愛着は生まれない。管理体制を形だけ真似て失敗した例として、最近では郵便局へのトヨタ流「カイゼン」導入失敗がある。
 
 安易に「安全宣言」の押し売りをすることなく、新たな信頼を得るべく踏ん張ってほしい。そのためには、公的な安全基準に甘んじることなく、より厳しい内部基準を定め、それを余裕でクリアできる生産体制が必要となる。もちろん、工場設備・機械の保守清掃確認、スタッフの意識改革等々、やるべき事は多いだろう。見学通路を完備して、いつでも誰でも製造現場を見られるようにする。そして、近隣小学校の社会科見学などを積極的に受け入れる、なども望ましい。
 
 品質管理面でも、内部検査の改善はもちろん、QC工程表の公開や定期的な外部検査、そして市場品質の確認と公表などやるべき事は多いはずだ。
 
 「同族会社からの脱却」とは名ばかりの社長内部昇格に不信感を持つ人も多い。ペコちゃんと、そして従業員とその家族の信頼を裏切らないでほしい。
 
以下、参考まで。

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